Side T SS

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事情


携帯電話を握り締めて、ディスプレイを見つめたまま、携帯電話は鳴りっぱなし。
留守番電話に切り替わってようやく呼び出しのメロディーがやんだ。
しばらくしてから、電話を耳に当てて録音を聞いているようだった。
空いた左手の甲で、目をこすっているのは分かった。
誰とは聞かなかった。何故とも尋ねなかった。
それが助かると、以前から順に言われていた。

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つまり、母
2009.8.16


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